赤い月 肆



「なんや、やっぱりタラされとるやん。」


「違ェって。
あの人は…
友達の好きな女なンだよ。」


ニヤニヤしながら頬をつついてくる白蛇の手を振り払って、薫はゆでダコのようになった顔でそっぽを向いた。



< 262 / 265 >

この作品をシェア

pagetop