赤い月 肆



なん…だと…??

あ。
あまりのコトに死神が乗り移ったわ、今。

無意識に首に手をやり、髪を揺らして俯いたうさぎの前で、薫は目眩に襲われていた。

ソレ、ナニプレイ?
ナニやってンの? あのバカは。

襲うにしても上級者向けすぎンだろ。

あ。アレか。
なんか、バカなコトしちゃったとか言ってたアレがコレか。


「ソレ、いつの話?」


「休みが明けた日じゃ。
それ以来妾を避けておるようなので、一人の時間も必要だろうと黒曜に誘われるまま出掛けておったのだが…
一向に元の景時に戻らぬ。」


ナンダソリャ。

目眩を通り越して頭痛を覚えた薫は、指で眉間を押さえて唸った。

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