赤い月 肆

郊外にある大きめの公園に張った結界を解除すれば今夜の仕事はおしまいなのだが、設置してある水道に歩み寄り、腕の傷を洗ってみたりする。

少し前なら、ケガなんて気にせずバイクをブっ飛ばして家に向かっていたのに、ここ数日は帰途を辿る足取りが重い。

家に帰れば、うさぎが待っていて…

くれているのだろうか?

今夜も?
明日は?
いつまで?

停めてあるバイクの隣のベンチに、景時は腰を下ろした。


(…
どーすっかなー…)


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