ラッパート!
それを知ったこのひと夏を、無駄にはしたくない。
ドクン、ドクン、と心臓が高鳴る。
ソロ・コンテストでは味わえなかった胸の来るしさ。
にぎりしめた明の手のひらは、緊張で汗ばんでいる。
しかし、そんなこと、気にもできないまま、ついに華村学園の番になってしまった。
「華村学園・・・」
長い。
長く感じる。
さあ、
「・・・ゴールド金賞!」
僕の周りで歓声があがった。
そして、ステージをみると那音先輩が誇らしげに僕らの方をむいてお辞儀をした。
END