ラッパート!





「なんなんだよ、お前。」


「君こそっ」



どうやら、僕たちはどちらもトランペッターの血が流れているらしい。


強い人や上手い人を見ると、越えたくなる性格。
そして、一緒に演奏を楽しみたいという希望。


トランペッターは負けず嫌いが多い。


どんな演奏者でも、トランペットが好きだ。


向上心の塊なのだ。




「オーディション、受けろよ。
俺と一緒にコンクールでようぜ!」



山田君は、いつもの笑顔でそういった。

そして僕は、いつものように澄ました顔で聞いた。



「競争率高いのに大丈夫?」


「大丈夫だぜ!だから約束だ!」






”絶対にオーディションに受かって、トランペットパートを最強にする――――――!!”








< 30 / 117 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop