碧い月夜の夢
「壊して、作る…?」
「うん。だってさ、生き物ってみんなそうだよ。この世に生を受けた時から、細胞レベルで破壊と創造を繰り返しながら生きているんだ。作っては壊し、壊しては作る…そうやって、前に進んでいく。それが進化するって事なんだ」
「………」
「でも、俺達が生きているこの世界も、同じだと思う。戦争とか、例えば天災で街が壊れても、また創れるんだ。それが出来るのは、人間だけなんだ」
「それが出来るのは、人間だけ…」
破壊と、創造。
レオンは言っていた。
アルマの目的は、破壊だと。
じゃあ、テルラで創造を担うのは当然テルラの人達に決まっている。
それをせずに、彼らは凛々子のような人間の作った世界に逃げている。
レオンは……それを止めたいんだ。
自分だけは、頑張って踏み止まって。
だからレオンだけが、のっぺらぼうになってないんだ。
テルラがいつからあんな場所になったのかは分からないが。
人が住んでいるんだから、今よりは潤っていたはず。
海の方に視線を送り、黙ったままずっと考え込んでいる凛々子に、浩司は困ったように声をかけてきた。
「あ、ごめん、俺、こういう話が好きだからつい…安堂さんには、つまらなかったよね?」
「そんなこと、ない…」
小さく呟く凛々子に、浩司はえっ、と聞き返す。
「そんなことないよ!! ありがとう桜井くん、きっと、解決出来る!!」
「えっ…と…」
いきなり両手を掴んでぶんぶんと振り回す凛々子に、浩二はあっけに取られている。
「ありがとう、あたし…もう寝なきゃ! 眠って、ちゃんと伝えなくちゃ。解決出来るって」
「安堂さん?」
訳が分からないというように首をかしげる浩二をその場に残し、ありがとうと手を振って、凛々子は走り出す。
その背中に、浩司は声をかけた。
「安堂さ……凛々子ちゃん、また会えるかな!?」
「うん、破壊と創造の話、聞かせてくれてありがとう!!」
走りながら振り向いて手を振り、凛々子は言った。
「うん。だってさ、生き物ってみんなそうだよ。この世に生を受けた時から、細胞レベルで破壊と創造を繰り返しながら生きているんだ。作っては壊し、壊しては作る…そうやって、前に進んでいく。それが進化するって事なんだ」
「………」
「でも、俺達が生きているこの世界も、同じだと思う。戦争とか、例えば天災で街が壊れても、また創れるんだ。それが出来るのは、人間だけなんだ」
「それが出来るのは、人間だけ…」
破壊と、創造。
レオンは言っていた。
アルマの目的は、破壊だと。
じゃあ、テルラで創造を担うのは当然テルラの人達に決まっている。
それをせずに、彼らは凛々子のような人間の作った世界に逃げている。
レオンは……それを止めたいんだ。
自分だけは、頑張って踏み止まって。
だからレオンだけが、のっぺらぼうになってないんだ。
テルラがいつからあんな場所になったのかは分からないが。
人が住んでいるんだから、今よりは潤っていたはず。
海の方に視線を送り、黙ったままずっと考え込んでいる凛々子に、浩司は困ったように声をかけてきた。
「あ、ごめん、俺、こういう話が好きだからつい…安堂さんには、つまらなかったよね?」
「そんなこと、ない…」
小さく呟く凛々子に、浩司はえっ、と聞き返す。
「そんなことないよ!! ありがとう桜井くん、きっと、解決出来る!!」
「えっ…と…」
いきなり両手を掴んでぶんぶんと振り回す凛々子に、浩二はあっけに取られている。
「ありがとう、あたし…もう寝なきゃ! 眠って、ちゃんと伝えなくちゃ。解決出来るって」
「安堂さん?」
訳が分からないというように首をかしげる浩二をその場に残し、ありがとうと手を振って、凛々子は走り出す。
その背中に、浩司は声をかけた。
「安堂さ……凛々子ちゃん、また会えるかな!?」
「うん、破壊と創造の話、聞かせてくれてありがとう!!」
走りながら振り向いて手を振り、凛々子は言った。