碧い月夜の夢
☆ ☆ ☆
大きなテントに20人くらいが集まって、楽しそうにバーベキューをしていた。
貰ったジュースを片手に、凛々子は砂浜に座ってそんな光景を見つめていた。
すると、隣に誰かが座る。
「桜井くん」
「久しぶり。良かった、来てくれて」
「誘っても来ないと思った?」
「いや、来ると思ってたよ。この前会った時言ってただろ。もう大丈夫だって」
笑いながら、浩司は言った。
「俺、この前さ、凛々子ちゃんの夢を見たんだ」
「夢…どんな?」
「凛々子ちゃんが、ある世界を救う夢」
「………」
黙ってしまった凛々子に、浩司は慌てて両手を振って。
「あ、いや、俺にはそんなこと、どうでも良かったんだ。でも、何だかさ…ヤキモチ、っていうか…」
「え?」
凛々子が聞き返すと、浩二は海の方を見つめて。
「実は、2回目なんだよね…あの夢を見たのは」
「分かった。一度目は、繁華街ね?」
凛々子が言うと、浩二は驚いたようにこっちを見た。
「どうして分かるの?」
「ふふ…何となく」
凛々子は、笑ってごまかす。
「その時も凛々子ちゃん、やたら背が高くてカッコいいヤツと一緒にいてね。俺、マジでムカついた」
「え?」
「だけど、その夢があったから、ちゃんと凛々子ちゃんに謝らなきゃって思ったんだよ」
どこら辺でムカついて、どこら辺で謝りたくなったのか、凛々子には分からない。
「その時思ったんだよ。本当の事を話さずに、ちゃんと凛々子ちゃんに謝ってもいない俺には嫉妬する資格もないって」
「ち、ちょっと桜井くん、何言ってるの?」
このままだと暴走しそうな浩二の言葉を遮った。
我に返ったように、浩二は慌てる。
「あっ…ごめん、何でもない。また俺、変なこと言って」
凛々子はくすっと笑う。
大きなテントに20人くらいが集まって、楽しそうにバーベキューをしていた。
貰ったジュースを片手に、凛々子は砂浜に座ってそんな光景を見つめていた。
すると、隣に誰かが座る。
「桜井くん」
「久しぶり。良かった、来てくれて」
「誘っても来ないと思った?」
「いや、来ると思ってたよ。この前会った時言ってただろ。もう大丈夫だって」
笑いながら、浩司は言った。
「俺、この前さ、凛々子ちゃんの夢を見たんだ」
「夢…どんな?」
「凛々子ちゃんが、ある世界を救う夢」
「………」
黙ってしまった凛々子に、浩司は慌てて両手を振って。
「あ、いや、俺にはそんなこと、どうでも良かったんだ。でも、何だかさ…ヤキモチ、っていうか…」
「え?」
凛々子が聞き返すと、浩二は海の方を見つめて。
「実は、2回目なんだよね…あの夢を見たのは」
「分かった。一度目は、繁華街ね?」
凛々子が言うと、浩二は驚いたようにこっちを見た。
「どうして分かるの?」
「ふふ…何となく」
凛々子は、笑ってごまかす。
「その時も凛々子ちゃん、やたら背が高くてカッコいいヤツと一緒にいてね。俺、マジでムカついた」
「え?」
「だけど、その夢があったから、ちゃんと凛々子ちゃんに謝らなきゃって思ったんだよ」
どこら辺でムカついて、どこら辺で謝りたくなったのか、凛々子には分からない。
「その時思ったんだよ。本当の事を話さずに、ちゃんと凛々子ちゃんに謝ってもいない俺には嫉妬する資格もないって」
「ち、ちょっと桜井くん、何言ってるの?」
このままだと暴走しそうな浩二の言葉を遮った。
我に返ったように、浩二は慌てる。
「あっ…ごめん、何でもない。また俺、変なこと言って」
凛々子はくすっと笑う。