君との幸せな心愛

心と心

　さぁ、２両目に乗っての出勤。学校に着く直前に、宏樹が自転車に乗ってやってきた。
「おはよぉ～」
「あっ、おはようございます。」まだ目は合わせない。
「今日から、クラスに入ろうね。」
「はい、よろしくお願いします。」
う～ん、女生徒がすでに「誰？」と騒いでる。

その時、クラスの真奈美と理香が桃のとこにやってきた。
「桃、誰？超カッコイイよ。」「どのクラスに入るの？転校生？」
気付いたら、桃は女生徒に取り囲まれていた。
「うん、桃のクラスに入るよ。」
「やぁ～楽しみ～」みんなで声を合わせて言う。

すでに「きゃぁ～きゃぁ～」うるさい。

「お願いだから、静かにね。転校生はデリケートだからね。」

「うんうんうん。」真奈美が言った。
「仲良くなりたい。だから嫌われないようにしなきゃ。」理香が言った。


「さあ、早く教室行きなさい。」桃も慌てた。
朝の会議がもうすぐだ。保健室にいる宏樹も迎えに行かなきゃ。