ばかなじみ!!!!
「……泳げたんだよ」


目を伏せた時に見えた
長い桜音のまつげには、
キラキラと光水滴がついていた。



綺麗だなぁ、なんて思って
ボーッと会話を聞いていた。



「いつ?」



流騎弥君は私にパーカーのぼうしを
かぶせ、桜音を見る。



ううん、みんな桜音を見る。



「前は泳げた…。
海んなかで息できたんだよ」




「それ夢じゃない?」

 
悪気ない桐葉の一言で桜音が
顔をバッ!とあげた。



私たちの顔をみてまた、目を伏せた。



「……俺は塩水が飲みたかったんだ」



「塩水は美味しくないよ?」


「飲みたかったんだっ」


桐葉は真に受けてるけど私を
含む、三人はパニック。



「医者!医者!病院!
救急車呼ぶか!?」



「……なぐって一回気絶させる
方が早い…よな?くーつ」



二人して私に問いかける。



………決断を!


キャプテンクレーア!


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