ばかなじみ!!!!
親父と母さんが死んだ実感
なんてないけど、あまりにも
失ったものが大きすぎて。



気づかねぇくらいに心が叫んでいた。



“強がり”の蓋がぐらついた。



すると急に勢いよくドアが開いた。


「結乃ちゃん!柚子君!」


息を切らして駆け寄ってきたのは
晴ちゃんだった。




「晴ちゃん…」


泣いたため、掠れた声で晴ちゃんの名前を呼んだ結乃を見て、晴ちゃんは目を瞑って俺達2人を抱きしめた。



「………」


そして何も言わずに頭を撫でた。


晴ちゃんの手は温かくて、
心地よくて目に涙が溜まるのにそう
時間はかからなかった。
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