ばかなじみ!!!!
…………………。
「……………?」
スッと床に俺におい被さった
もう一つの影。
顔を上げると……。
「あうっ…柚子ぅ…」
晴ちゃんよりも目を赤くさせて
腫れてる奴。
「うっ…柚子…」
俺の名前を呼び続ける奴。
温かい晴ちゃんとは反対に
冷たい手で座っている
俺を抱きしめる奴。
「…柚子…」
「…呉」
俺の名前を呼び、上からポタリ、
ポタリ、涙の雨。
「柚子ぅ…っ柚子っ……」
人気のない隅にあるソファ。
黙って抱きしめられてる俺。
俺の名前を何度も紡ぐ呉。