火照って、のぼせて、気絶するまで
「昨日は泡風呂、一昨日は柚子湯。案外お風呂って、バリエーションがあるよねぇ」
「そうですか?ただ単に、匂いが違うだけな気もしますが」
そうして、やることは一緒。
彼の手が、こちらに伸びてきたので水鉄砲をくらわす。
「つれない」
「三日連続は、さすがにきついのです」
ぷしゅぷしゅ、と彼からこの前教わった水鉄砲を連発する。飛距離威力共に微弱、また彼に教えてもらおうかと手の平を差し出した。
「白濁色って、なんだかいかがわしい響きだよね」
「そういうあなたが、いかがわしい」
まったくもって、と私の手を握る彼に言う。水鉄砲は教えてくれないらしい。