LOVE PRINCESS(美鶴&琴)
「俺と結婚して下さい」
これなら、返事しやすいでしょう?
我ながら良い案だと思うんだ。
「……え? み、美鶴!?」
「冗談じゃないよ。
俺、もうすぐ18歳になるんだ。
だから結婚出来るんだよね」
琴さんが返事をくれたら、この抱きしめてる腕を離して『ありがとう』って言って別れよう。
悪あがきはココまで。
俺の長かった恋もココまで。
そして、無理にでも前に進めばいい。
後は、時間に任せよう。
時間が解決してくれる。
いつか、きっと。
いい思い出になるはずだ。
なのに。
琴さんは中々答えをくれない。
どうして?
こんな告白して振ったら可哀相とか思った?
俺……逆に失敗した?
「琴さん?」
抱きしめてた手を緩め、顔の位置まで、腰を屈めた。