LOVE PRINCESS(美鶴&琴)


「でも……っ、でも、私…」

「何?」

「年上で。仕事も。それに…」

「それさっきも聞いたよ?」

「え、う、うん。でも…」


まだ、こだわる?

それが何だってーの?

大切なのは、気持ちだろ?


「琴さんじゃなきゃ駄目なんだ」

「え?」

「俺が、琴さんじゃなきゃ駄目なんだ」


体を離して頬に流れる涙を手で拭い、笑って言う。


「いい……の? 私でいいの?」

「琴さん以外考えれないよ」


琴さんの切ない表情が、どんどんと笑顔に変わっていく。


「私も……私も、美鶴がいいっ」


さっき拭った涙が、また溢れ出す。


「琴さん、泣き虫だったんだね」

「泣き虫だよ」


そんな貴女が可愛くて可愛くて……。

ポッカリとあいていた時間を埋めるように、何度も何度もキスを交わしたんだ。



【美鶴物語☆END】


< 32 / 50 >

この作品をシェア

pagetop