LOVE PRINCESS(美鶴&琴)
「えっ? 12個?」
お父様、お母様。
その驚きのお顔……ごもっともです。
「うん」
「“うん”ってあなた、そんな笑って言われても……」
満面の笑みで私を見つめる美鶴に、苦笑いのご両親。
はい、そのお顔もごもっともです。
「俺、本気だからね。だから紹介したんだし」
「え……。あぁ、そうだろうけど……」
何か言いたげに言葉を濁すお母様。
――そんな年上は駄目よ。
だろうな。
顔を見ればわかっちゃう。
普通に考えて。
こんなお金持ちなんだもん。
どこかのお嬢様とのお付き合いとか、結婚が決まってるもんでしょ。
そんなの一般人の私だってわかる。
美鶴ってば、一体何を考えてるんだろ?
美鶴は、再会した時から“結婚”にすごく拘ってて。
私自身どうしていいかわからない。
でも、ただ一緒に居たくて。
ここまできちゃったんだけど。
これは神様が“ケジメ”を付けなさいって言ってるのかな?