AZZURRI~AZZURRO番外編~
側近長・書記官
ジャン・カレハは帝国一の策士
または軍師と言われる秀才である
幼き頃よりクリスに仕え
苦楽を共にしてきた
「ジャン様。こちらの確認をお願いいたします。」
クリスの側近長官を務める傍ら
書記官としても仕事をこなす彼の日常は多忙である
ハジェンズの宮でカイルより送られてきた書簡に目を通した
ジャンの眉間に深くしわが刻まれた
「また…か。」
ため息交じりに書簡を机に置くと軽くこめかみを押さえた
「また…とはクリス様のお妃様候補の件ですか?」
隣で作業していた書記官がたずねると
ジャンは軽く頷いた
「困ったものだ。
何度同じ事を伝えればよいのか…歳をとると頭の中が空になるのか?」
最近特に多くなったのはクリスに妃を進める書簡だ
大臣の何番目の娘
属国の王女
年頃の娘がいれば是非にと姿かたちの特徴を事細かに書いた
書簡を送りつけてくる
そのたびにジャンは丁寧な断りの書簡を出しているが
一向に量は減らなかった
または軍師と言われる秀才である
幼き頃よりクリスに仕え
苦楽を共にしてきた
「ジャン様。こちらの確認をお願いいたします。」
クリスの側近長官を務める傍ら
書記官としても仕事をこなす彼の日常は多忙である
ハジェンズの宮でカイルより送られてきた書簡に目を通した
ジャンの眉間に深くしわが刻まれた
「また…か。」
ため息交じりに書簡を机に置くと軽くこめかみを押さえた
「また…とはクリス様のお妃様候補の件ですか?」
隣で作業していた書記官がたずねると
ジャンは軽く頷いた
「困ったものだ。
何度同じ事を伝えればよいのか…歳をとると頭の中が空になるのか?」
最近特に多くなったのはクリスに妃を進める書簡だ
大臣の何番目の娘
属国の王女
年頃の娘がいれば是非にと姿かたちの特徴を事細かに書いた
書簡を送りつけてくる
そのたびにジャンは丁寧な断りの書簡を出しているが
一向に量は減らなかった
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