AZZURRI~AZZURRO番外編~
近衛長官
アルヴェス帝国第二皇子クリス・ムラド
彼の側近で近衛兵長官を務めるのは
「紅の獅子」の異名を持つポールだ
ポールは根っからの軍人で
父親は帝国軍の総司令官であり
兄は皇帝近衛兵長官である
生まれた時からクリスの近衛兵として
鍛錬を重ね
確固たる地位を築き上げた努力家でもある
「ポール、ユキノ様が市街地へお出かけしたいそうだ
護衛を頼む。」
ジャンの言葉に鍛錬に励んでいたポールは礼を取った
「御意。」
「本来ならばクリス様の近衛であるお前がこのような事をするのは
間違いなのだが…。」
ジャンの言っている事は正しかった
本来はクリスの護衛の為に動くのがポールの役目
しかし
クリスのただ一人の寵妃ユキノは異世界人
象牙色の肌や漆黒の黒髪はこの世界では珍しく
ある種の奴らからすれば絶好の獲物だった
現にハジェンズに帰ってから
ユキノが宮から出る度に何らかの賊に襲われている
始めはクリスの私兵を付けていたが
その仰々しさからユキノが嫌い
ポールかゴルチェが付くようになった
「いえ。クリス様の寵妃様をお守りするのも立派な御役目。
心してお受けいたします。」
丁寧な言葉を返すポールに軽く頷きながらジャンは執務室へ帰っていった
彼の側近で近衛兵長官を務めるのは
「紅の獅子」の異名を持つポールだ
ポールは根っからの軍人で
父親は帝国軍の総司令官であり
兄は皇帝近衛兵長官である
生まれた時からクリスの近衛兵として
鍛錬を重ね
確固たる地位を築き上げた努力家でもある
「ポール、ユキノ様が市街地へお出かけしたいそうだ
護衛を頼む。」
ジャンの言葉に鍛錬に励んでいたポールは礼を取った
「御意。」
「本来ならばクリス様の近衛であるお前がこのような事をするのは
間違いなのだが…。」
ジャンの言っている事は正しかった
本来はクリスの護衛の為に動くのがポールの役目
しかし
クリスのただ一人の寵妃ユキノは異世界人
象牙色の肌や漆黒の黒髪はこの世界では珍しく
ある種の奴らからすれば絶好の獲物だった
現にハジェンズに帰ってから
ユキノが宮から出る度に何らかの賊に襲われている
始めはクリスの私兵を付けていたが
その仰々しさからユキノが嫌い
ポールかゴルチェが付くようになった
「いえ。クリス様の寵妃様をお守りするのも立派な御役目。
心してお受けいたします。」
丁寧な言葉を返すポールに軽く頷きながらジャンは執務室へ帰っていった