野球嫌いなあたしと、先輩。
3回裏:俺に必要なもの
ーーカキーン!
「智!」
その日の練習中、俺は智に声をかけた。
いつもなら、怒鳴るタイミング。
他の部員もジッと俺を見てた。
けど、もちろん今日は、昨日までとは違う。
「今のよかったぞ!さっきのもう一回なっ」
流石に俺が、笑顔でってことはないけど。
でもちゃんと、今の智を認めた。
たったそれだけのことなのに、グラウンドは怖いぐらいに静まり返った。
「……な、なんだよ」
「智!」
その日の練習中、俺は智に声をかけた。
いつもなら、怒鳴るタイミング。
他の部員もジッと俺を見てた。
けど、もちろん今日は、昨日までとは違う。
「今のよかったぞ!さっきのもう一回なっ」
流石に俺が、笑顔でってことはないけど。
でもちゃんと、今の智を認めた。
たったそれだけのことなのに、グラウンドは怖いぐらいに静まり返った。
「……な、なんだよ」