野球嫌いなあたしと、先輩。
「次は夢が話す番だろ?お前が抱えてる荷物、少しは俺にも持たせろ」


俺は誰にも言えなかったくだらないコンプレックスを夢に話した。

話せてよかったと本当に思ってる。


夢にもそんな風に少しでも感じてもらいたい。


じゃないと、辛すぎるだろ……お前の立場。


「……確かにフェアな状況にはなったかもしれない。けど、あたしは話すなんて一言も言ってない」


はぁー……。

強がり過ぎだろ、頑固女。


そのとき。


「ゆーめー!あ、誠二郎さんも!」


能天気な智がやってきた。

なんつータイミングだよ。
< 59 / 80 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop