野球嫌いなあたしと、先輩。
「それも全部分かった上で、望姉ちゃんのこと好きだった」
「前に夢が言ってた智の好きなとこって、絶対に諦めない所だったよな?“どんなに願っても叶わないことだって、ずっと諦めてない”。あの言葉がやっと繋がった」
あたし、そんなこと言ったっけ?
ほんとにコイツ……人をよく見てるよね。
「あたしバカだからさ、望姉ちゃんを勝手に悪者にして、大嫌いって思い込んで」
「それで?」
「どうしたらいいか何も分からなくなって。智の好きなものは全部嫌いになろうとしてた」
あの頃の自分は、今思い返しても大嫌い。
中学生なのに大人ぶって強がってたただのバカ。
「なるほどな。その一つが野球ってことか」
呆れて笑うでもなく、皆川誠二郎は低い声で呟いた。
「前に夢が言ってた智の好きなとこって、絶対に諦めない所だったよな?“どんなに願っても叶わないことだって、ずっと諦めてない”。あの言葉がやっと繋がった」
あたし、そんなこと言ったっけ?
ほんとにコイツ……人をよく見てるよね。
「あたしバカだからさ、望姉ちゃんを勝手に悪者にして、大嫌いって思い込んで」
「それで?」
「どうしたらいいか何も分からなくなって。智の好きなものは全部嫌いになろうとしてた」
あの頃の自分は、今思い返しても大嫌い。
中学生なのに大人ぶって強がってたただのバカ。
「なるほどな。その一つが野球ってことか」
呆れて笑うでもなく、皆川誠二郎は低い声で呟いた。