野球嫌いなあたしと、先輩。
7回裏:俺にできること
「そんなことねーだろ。智の鈍感アホ加減には驚くけど、アイツだってずっと片想いで辛いはず。それを隣で支えてくれる存在がいるってのは大きいと思う」


夢はすげぇよ。

自分の痛みに耐えながらも、智と離れようとはしなかった。

それって、すげぇことだろ?


野球嫌い!って気持ちだけでここまできた。

だから簡単に野球を好きになれとは言えない。


けど、野球は楽しいスポーツだ。

嫌いで一生を終えるなんて絶対損!


「……こんなつまらない話、聞いてくれてありがとね!なんか少しスッキリした。初めて人に話したから、もし誰かに言ったら、アンタが犯人だってすぐ分かるから!」


最後の最後に笑ってみせた夢。

健気過ぎて胸が締め付けられるんだって!


夢を開放するために、俺には何ができる……?
< 65 / 80 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop