野球嫌いなあたしと、先輩。
夢の世界を変えたい。


だから

夢の世界を俺が変えてやる。


「アンタさ、本当にバカでしょ」


優しく笑った夢。


「うっせぇな!すぐにとは言わないけど、俺にしろ」


「出た!俺様自己中」


夢のこんな柔らかい表情を、俺は近くで見てたいんだ。

他の誰でもなく、俺が。


「それとは別だけど、今日話聞いてくれたお礼に何かする。分かってると思うけど、あたしが嫌だと思うことはしないから」


「えっ!まじで!」


なんだこのかわいい夢と、前向きな展開!


つか、現実的に一個、切実な願いがある。


「そろそろ俺のこと、アンタとかフルネームで呼ぶの止めてくんない?」


いつになっても敵対視されてて、やりきれないんだっつーの。
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