【短・実話笑談】世界一ツイてない男の話
俺の彼女は言い出したらきかない。

「今度のデートはスケートね」

実に気が進まない。

だけど、普段寂しい思いさせてるから、できることはしてやりたいんだよなァ。

つーことで、連れて来た。

ロッカーで四苦八苦しながらブーツを履き、膝をカックンカックンさせてリンクへ。

なんで悪い予感って奴は当たるんだろう。

俺は死ぬ程後悔した。

マジで!
生まれたての子馬そっくりなんだもん!

帰り道中、彼女は涙ながらに大笑いしていた。

リンクでプルプルと震えながら滑る(・・?いや、どっちかというと走るだな)姿が、生まれたてのアレっぽいらしい。

インパラに子馬。

立たなきゃ死ぬのか?

どっちにしても弱ぇえ!
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