【完】友達以上恋人未満。
ビュッ…
「う"――…寒…」
一段と冷たい風が私達を吹き抜けた。
早く来ないかなー…
すると…
――タッタッタ…
誰かが屋上の前の階段を上がってくる音がした。
…アイツだ。
徹は物陰に隠れていく。
そして…
―――…ガラッ
「お、シイ!告白の返事?」
相変わらずチャラいやつ…。屋上に上がってきたのは渡川。私達が待っていた人。
「ずっと待ってたよー♪」
抱きつこうとする渡川を間一髪で私は避けた。
…油断も隙もないよっ!!
「で、告白の返事…」
「ごめんっ!!」
私は渡川の話を遮るかのように頭を下げた。