【完】友達以上恋人未満。
「…はいっ」
ふわり、と首に何か暖かいものがかけられた。
それは…
緑と紺を基調としたタータンチェックのマフラー。
「徹、マフラーまだ買ってなかったでしょ??
今日買いに行ってきたんだ」
シイが俺にニコッと満面の笑顔を向ける。
昔から寒いのが嫌いで、冬場はあまり外に出たがらなかったシイ。
そんなシイがわざわざ俺のために…?
やっぱりシイは…
「徹……?
ごめん、このデザイン嫌だった…??」
―――――――…
「んっ…」
びっくりした様子のシイを引き寄せ、唇を奪う。
最初は驚いていたシイも素直について来てくれた。
優しいキスから、だんだん熱っぽいキスになっていく。
シイから甘い吐息が漏れて、理性がぶっ飛びそうになる。
今までよりも長いキスが終わって、俺は強めにシイを抱きしめた。
ふわりと顔に柔らかいシイの髪があたる。
「と、徹??」
「…やっぱシイじゃないと」
「…え?」
「俺、シイじゃないとダメだ…」