【完】友達以上恋人未満。



どんな可愛いコでも、どんな美女よりも、シイの上を行く女は誰一人いない。

それはこれからも変わらない。


シイはやっぱり唯一無二の存在なんだ。




「――――私も絶対徹じゃなきゃイヤだよ」



俺の背中にシイの腕が回ってくる。



「徹がいないと私、ホントに狂うからね」



シイの下からの上目遣いと、その言葉の意味にまた理性が簡単にぶっ飛びそうになる。


くそぅ…
最近シイが余裕で、こっちがドキドキハラハラしてばっかだ。




「シイ、マフラーありがとう」


「うん」


「シイ…」


「うん?」



「愛してる」


「…っ//……うん///」



真っ赤なシイのおでこにそっと唇を落として、俺たちは立ち上がった。



「…汽車も出るし帰ろっか」


「だな。
…そうだ、マフラーのお礼に今度シイに手袋買ってやろうか?」



シイにもらいっぱなしじゃな…
さっき寒そうだったし。

するとシイは少し考えて、俺の手と自分の手を絡めてきた。



「手袋はこうすればあったかいからいいや!」



その満面の笑みで返されると何にも言えなくなる。

でもまぁ片手が寒いだろうし、手袋買ってあげなきゃな。


シイがキラキラ輝くイルミネーションについて喋りだした。



これからどんなことが先に起きようとも、

この小さな手を、俺は決して離さない――――…




―――ミニミニ番外編end―――

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