風の恋歌
風の精霊・ウィンデーネ。
ウィンデーネ達は世界に息吹を吹き込むために、一生を駆け抜ける。
世界に生まれたその瞬間から、己の生が尽きるその時まで、一度も止まることなく駆け抜ける。
時に、小鳥達と戯れるように。
時に、囁くように穏やかに。
時に、人々を困らせるように。
時に、怒り来るって荒れ狂うように。
ウィンデーネが運ぶのは、命。
己の命を賭して、運ぶもの。
風が花々を咲かせ、木々を息吹かせ、命を与える。
ウィンデーネが運ぶのは、時間。
己の時間を賭して、運ぶもの。
風が春の訪れを告げ、夏の訪れを告げ、秋から冬へと移ろわせる。