わたしの前から突然、消えたモノ…
こんな可愛い女子高生が…

誰かもわからない男を家に入れて
しかも、お風呂に入らせて待ってる。

これって、普通はおかしいよね?

でも、今の状態自体がおかしいんだから たまには、これもありでしょ。

さっきは黒帯なんてウソついたけど…
一応、空手も小さい頃少し習ってたんだもん。

つか、どう見ても弱そうだし、あの男。

しばらくして、男が着替えて出てきた。

おおおっ?

ひげをそって、髪も整えて…

ちゃんと見ると、ごく普通な容姿。
いや、むしろ上の下。
20代半ばくらいかな?
おじさんには興味なかったけど
…ぜんぜん、いいじゃん。

こう思うのって…
しばらく顔を見てなかったせい?

わ、なんか逆にこっちが緊張してきた。

家にはわたしたち二人きり。
しかも、わたしは制服のまま。
ミニスカだから、なま足丸見え。

どうしよ…って考えてたら

えっと、どこで寝たらいいの?
少し仮眠したらまた、あそこに戻るよ。

と素っ気ない返事。

わたしはキレ気味に聞いた。

わたし、そんなに魅力ないわけ?
もしかして、ど近眼とか??
こう見えても、わたし けっこー、
モテるんだけどさ!

…うん、そうだと思う。

だから、何で声をかけてくれたのか、
こんなにしてくれるのか不思議なんだ。

男は無表情に淡々と答えた。
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