わたしの前から突然、消えたモノ…
それは言われ慣れたセリフ、聞き慣れた
セリフ。

だったはずなのに…
わたし本気で照れてしまった。

照れたふり、なら得意だったけど。

こんな顔が紅くなるくらい照れたのって いつ以来だろ。

つか、あったかな?


そのあと…
あなたは自分のことを語ってくれた。

写真は大学から付き合ってる彼女だと。
卒業して就職して遠距離になったこと。

でも、それでも毎日、メールして
電話して 彼女のこと想っていたこと。

彼女が寂しくしてないかと心配して、
休みを取って今回、夜行バスに乗って
こっちに出てきたこと。

すごい、一途なんだねー!

わたしとは正反対。
こんな人もいるんだ。

そう思いながら…
カレのことを思い出していた。

あいつにそんな気持ちあるんだろうか。 わたしの外見しか知らないんだし無理だよね。

ヤったら終わりって感じか。

じゃあそろそろ…
あっちの部屋で寝るから安心してね。

あなたはそう言い残して…
別の部屋に入っていった。
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