わたしの前から突然、消えたモノ…
ひとり、部屋にわたしは取り残された。

さっき、あの人に言われた言葉が…

まだ心のなかでミシミシって
感じで響いてる。

わたしは、ずっとマネキンだった。

自分で一番のマネキンになろうとずっとしてた。男の誰もが振り向くような魅力的なマネキンに。

でも、マネキンは…

ショーウィンドウに着飾られて
目立つから、誰もが一度は振り向いて
見るけど…

その後は、そのまま通り過ぎていく。
そして、その存在さえ忘れられていく。

それじゃ嫌だから…

また別の場所に立って
振り向いてもらおうとする。

ただ、その繰り返しだけ。

わたしも、そうなる運命だったのかな。

そんなんじゃ、ダメだから…

だから、まわりの顔を消されたの?
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