わたしの前から突然、消えたモノ…
そりゃ…

これだけ顔なしロボット
ばっか見たんだから目立って当然。

もしかして、あなた様もお仲間かしら?

だったら、いろいろ聞いてみたい。

恐る恐る、声をかけてみた。

あのー、えっと…ねえねえ?

だけど、男は何かを探すのに、
必死でまったく聞こえていない。

こんな可愛い子が声かけてるのに
…無視かよ。

普通、わたしが声かけたら
みんなすぐに 笑顔で、

どうしたの?

…だよ!

悔しいーーーーー。

って腹立ったけど、仕方ないから
そのまま家に向かった。


家に到着。

ただいまー、

と言っても家には誰もいない。

パパは単身赴任。

ママはそれをいいことに、
別の若い男の所に不倫家出中。

血は争えないもんだね。

ま、この生活にも慣れたけどさ。

ふう、ようやくひとりになれた。

ロボット軍団から開放されたー。

寝転んで天井を見ながら考える。

一人でいるとさっきのことが
やっぱり夢だと思ってしまう。

ほんとに顔が見えなくなってるの?

あっ!

ふと思いついてベッドを降りる。

わたしはテレビをつけてみた。

あれ?

いつも見てるドラマ。
ちゃんと出演者の顔が映ってるし。

なんで、なんで???
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