社長の吐息プラチナの甘美な囁き
* * *


俺は周囲に追い立てられて、早祐にプロポーズするハメになった。



濱部社長の顔でダイヤモンドホテル銀座の最上階のフレンチレストランの夜景の最高ロケーションの個室を予約。


「凄い…」



「俺のおかげじゃあないから…濱部社長の顔だ」


「…そっか」


それでも、早祐は宝石の散りばめたような夜景をジッとガラス越しに見つめる。



「座ろうぜ」


「うん」


俺は早祐の座る椅子を引いて、彼女を待つ。



「ありがとう」


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