社長の吐息プラチナの甘美な囁き
「…わかってる…ずっと昔から…お前は尚貴君に好意を寄せていた…」



「お父さんが尚貴を嫌ってるのは分かってるけど…私は尚貴がスキなの」




「別に俺は尚貴君を嫌ってなんかいない。お父さんよりもお前に慕われる尚貴君に嫉妬しているだけだ」



「へっ!?」


お父さんの言葉は寝耳に水だった。



「…バレンタインだって俺のチョコよりも尚貴君のチョコの方が大きいし、美味しそうだったし…お前の口から出る話は全て尚貴君の自慢話だった…尚貴君が俺よりも頭がいいのはわかってる。幼稚園で俺…六法全書なんて読めなかった…><」



お父さんは背中に黒い影を背負い、いじけ始める。



< 111 / 204 >

この作品をシェア

pagetop