社長の吐息プラチナの甘美な囁き
私みたいにお父さんにとやかく言われたくないよね…



「…よくないっ!!」


お父さんは煙草の煙を吐きながら不遜な態度を取る。


「あなた!?」


「…大体…あいつ…ちゃんと両親を連れて挨拶に来てないだろ?本当に結婚したいなら…両家を会わせるようにセッティングするはずだ!!」



「…わかったわ。尚貴にそう伝えておくわ…お父さん」



「!?」


お父さんは黒曜石の瞳を丸くした。



「そ、それは・・・」



「…そうね。お姉ちゃんもとっとと婚約して結納して結婚して、家を出たらいいのよ」


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