社長の吐息プラチナの甘美な囁き
ー早祐sideー
晴れて結婚した私たちには怖いものなんかない。
ホテルのスイートに宿泊すると思ったのに、挙式後は私の自宅に尚貴がお泊り。
「おはようございます・・・お義父さん」
私の父をお義父さんと呼ぶ尚貴の声には皮肉がたっぷりとこもっている。
「おはよう」
お父さんは新聞で顔を隠しながら、尚貴に挨拶する。
「昨日は眠れた?」
「え、あ…うん」
「…はい」
お母さんが私と尚貴の朝食を用意してくれた。
「ありがとうございます」
「いいのよ~今日から家族だから・・・尚貴君も遠慮しないでね」
「はい…お義母さん」
尚貴はお母さんには笑顔を添えた。