社長の吐息プラチナの甘美な囁き
甲板に出ると私の長い髪が乾いた潮風に毛先から浚われる。
二人で甲板の手摺に掴みながら、地平線に沈む黄金色の夕陽を見つめた。
遠ざかっていくヨーロッパ大陸。
夕陽の色に染まる海面は穏やかだった。
「…綺麗…」
「綺麗だ…こんなにじっくりと夕陽を眺めたのはいつぐらいかな?」
「そうだね。社会人になって…毎日…忙しい時間を過ごしていたから…」
「…」
尚貴は手摺から両手を離して、背中をもたれかける。
「夕陽、見ないの?」
「…早祐を見てる…」
「えっ!?」
「愛してる…」
尚貴の言葉で私の頬も夕陽のように紅く染まった。
二人で甲板の手摺に掴みながら、地平線に沈む黄金色の夕陽を見つめた。
遠ざかっていくヨーロッパ大陸。
夕陽の色に染まる海面は穏やかだった。
「…綺麗…」
「綺麗だ…こんなにじっくりと夕陽を眺めたのはいつぐらいかな?」
「そうだね。社会人になって…毎日…忙しい時間を過ごしていたから…」
「…」
尚貴は手摺から両手を離して、背中をもたれかける。
「夕陽、見ないの?」
「…早祐を見てる…」
「えっ!?」
「愛してる…」
尚貴の言葉で私の頬も夕陽のように紅く染まった。