社長の吐息プラチナの甘美な囁き

お前が俺に異動命令を下した時。


正直言って、鳩が豆鉄砲を食らったように驚いた。



浮いた話は訊かないし、見合いの話もない。



『尚君がスキ』と言った早祐はもういないと思ってた。

俺は早祐には何も言わず、留学した・・・


早祐が俺宛に書いたエアメールが宿舎に届いても、恋なんて勉強には邪魔な存在だと考えていた10代の俺は封さえ切ろうとしなかった。



月日が流れる次第に早祐からのエアメールも届かなくなった。



早祐は俺を諦めたんだと思った…