ひとり恋 ~マイセルフパラダイス~ (ロングバージョン)
他にも蛍光ペンや消しゴムを貸してあげたり、シャーペンの芯をあげるなんてことは、ほとんど日常茶飯事だったし、あと宿題を写させてあげるなんてこともよくあった。


でも、だからってソレは全然迷惑なことじゃなくて。

逆にもっといろいろ忘れ物をしてほしいってカンジ?

だってさ、忘れ物が多ければ多いほど、それだけ彼とのコミュニケーションも多くなるワケじゃん?

なんならさ、いっそ、あたしが彼の持ち物を隠してしまいたいくらいだよ。

そーしたらトーゼンあたしを頼ってくると思うしぃ♪

キャッ、キャッ♪♪



      ×      ×      ×



その日の帰りのホームルームのあと―――


「お~い、北条。ちょっと、いいか~?」

帰り支度をしていた彼を、担任の滝川先生が呼んだ。

「なんすか? 先生」

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