ひとり恋 ～マイセルフパラダイス～ （ロングバージョン）

生まれてはじめて先生にしかれた。

しかも自分のせいならともかく、自分勝手な他人のせいで――――


たぶん、そのことがよほどショックだったんだと思う。

手にしていた味噌汁のおわんをうっかりひっくり返してしまった。

味噌汁まみれのジャージのズボン。

“泣きっ面にハチ”というのは、きっとこーいうことなんだと思った。


あたしはひとり、みんなが楽しく食事をしている食堂を後に部屋に戻ると、ジャージを脱いで、制服の上下に着替えた。

泣きたくなるのをグッとこらえながら、洗面台で味噌汁まみれのジャージを水洗いすると、ハンガーにかけてエアコンの前に干し、そしてやはり味噌汁まみれのあたしの足を洗うため大浴場へと向かった。



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みんなまだ食事中のせいか、広い大浴場にはあたしひとりしかいなかった。

おかげで某ファッションセンターで買ったかわいくない下着も、そして今だ幼児体形のままのカラダも見られずにすんだ。