ひとり恋 ~マイセルフパラダイス~ (ロングバージョン)

「すいません……」

「いいよ、別に♪ それより弟のお見舞いに来てくれたんでしょ? アイツ、死ぬほどヒマしてるから話し相手になってあげてよ♪」

「あの、あたし……」

「ねーちゃん、誰か来たの?」

中からアイツの声が聞こえてきた。ベッドに横になってるから、きっとあたしの姿が見えないんだと思う。

「勝ぅ♪ あんたのカノジョがお見舞いに来てくれたよ~ン♪」

「…っ!!」


“お姉さん、なにを言い出すんですっ……”


「あ、南野じゃん!?」

不思議そうな顔をしているアイツ。


「あたしさ、ちょうどコンビニに行かないといけない用事があって、しばらく戻ってこないから、ゆっくりしてってよ♪」

そう言ってアイツのお姉さんはさっさと行ってしまった。


「とりあえず、中に入ったら?」

「うん……」


< 199 / 205 >

この作品をシェア

pagetop