ひとり恋 ~マイセルフパラダイス~ (ロングバージョン)
細身で、見た目にもナイーブそうな感じのするその選手は、うつむきかげんで軽く下唇をかみ、かなり凹んでいるように見えた。
もしもこれで試合に負けたら“自分のせいだ……”なんて思って、自分で自分を責めちゃうんじゃないか、って心配になっちゃうくらいの危うい感じが漂っていた。
「ドンマーイッ!!!!」
そのとき、誰かが励ましのかけ声を上げた。
ハッとして声のしたほうを見る前髪の長い選手。
そして、あたしを含めた体育館にいたほとんど全てのヒトたちもまた、声のしたほうを一斉に見た。
「センパイ、ドンマイッ! まだまだ勝負はこれからッスよ!! 元気出していきまっしょいっ!!!」
みんなの視線の先には、誰もが落ち込んで暗い表情をしている中、ただひとりだけ笑ってる北条くんの姿があった。
だけどソレはヘラヘラした情けない笑いじゃない。
もしもこれで試合に負けたら“自分のせいだ……”なんて思って、自分で自分を責めちゃうんじゃないか、って心配になっちゃうくらいの危うい感じが漂っていた。
「ドンマーイッ!!!!」
そのとき、誰かが励ましのかけ声を上げた。
ハッとして声のしたほうを見る前髪の長い選手。
そして、あたしを含めた体育館にいたほとんど全てのヒトたちもまた、声のしたほうを一斉に見た。
「センパイ、ドンマイッ! まだまだ勝負はこれからッスよ!! 元気出していきまっしょいっ!!!」
みんなの視線の先には、誰もが落ち込んで暗い表情をしている中、ただひとりだけ笑ってる北条くんの姿があった。
だけどソレはヘラヘラした情けない笑いじゃない。