ひとり恋 ~マイセルフパラダイス~ (ロングバージョン)
2時限目「胸のコンパスはキミに…」
あたしの通う中学では、1年生の5月に“少年自然の家”に行くという行事がある。
季節は今まさに新緑の季節。
“都会から離れた環境の良い場所で、大自然と親しみ、集団での宿泊生活を通じて協調性をはぐくみ、健全な精神を培うこと”
それこそが、この行事の本来の目的なんだろうと思うけど、生徒はモチロン、先生たちだって、そんなことなんかとっくの昔に忘れていると思う。
生徒にしてみれば、勉強しなくていいわけだし、夜になっても友達といっしょにいられるんだから、これが楽しくないわけがない。
先生だって、授業をするのはそれなりにストレスも溜まるんだろうから、ソレをしなくていいぶん、ちょうどいい骨休めになるんじゃないかな?
そんな中にあって、うかない顔をしている女子生徒がひとり――それはつまり、あたしのことだった。
あたし、ハッキリいって、こーいうの苦手なんだよね。
こんな行事しなくていーから、フツーに学校で授業をしてほしいとさえ思う。
持て余すほどの自由をもらうくらいなら、少しくらい窮屈でも、やんなきゃならないことが予め決められてるほうが、あたし的にはずっとラク。
季節は今まさに新緑の季節。
“都会から離れた環境の良い場所で、大自然と親しみ、集団での宿泊生活を通じて協調性をはぐくみ、健全な精神を培うこと”
それこそが、この行事の本来の目的なんだろうと思うけど、生徒はモチロン、先生たちだって、そんなことなんかとっくの昔に忘れていると思う。
生徒にしてみれば、勉強しなくていいわけだし、夜になっても友達といっしょにいられるんだから、これが楽しくないわけがない。
先生だって、授業をするのはそれなりにストレスも溜まるんだろうから、ソレをしなくていいぶん、ちょうどいい骨休めになるんじゃないかな?
そんな中にあって、うかない顔をしている女子生徒がひとり――それはつまり、あたしのことだった。
あたし、ハッキリいって、こーいうの苦手なんだよね。
こんな行事しなくていーから、フツーに学校で授業をしてほしいとさえ思う。
持て余すほどの自由をもらうくらいなら、少しくらい窮屈でも、やんなきゃならないことが予め決められてるほうが、あたし的にはずっとラク。