ひとり恋 ~マイセルフパラダイス~ (ロングバージョン)
9時限目「キミとあたしはNとS」
ある晩、あたしは塾からの帰り道、その日発売の少女マンガを買うためにいつもの駅前の本屋さんに立ち寄った。
「あれ? 南野じゃん」
「……っ!!」
ドキッとした。
急に声をかけられたもんだから、心臓が止まりそうなほどドキッとした。
たぶん“万引き”が見つかったときって、こーいうカンジなんだろうと思う。
……って、もちろん万引きなんかするつもりはなかったし、ドキッとしたのは、そこに思いがけない人がいたせいでもある。
「ほ、北条くん!?」
今日は新刊本がたくさん発売される日だ。きっと彼のお目当てのマンガも今日が発売日だったんだろう。
“北条くん、どんなの読んでるんだろ……?”
そう思いながら彼が手にしているマンガを見てみる。
“『檸檬白書(れもんはくしょ)』か……北条くんは、あーいうのが好きなんだ……”
「あれ? 南野じゃん」
「……っ!!」
ドキッとした。
急に声をかけられたもんだから、心臓が止まりそうなほどドキッとした。
たぶん“万引き”が見つかったときって、こーいうカンジなんだろうと思う。
……って、もちろん万引きなんかするつもりはなかったし、ドキッとしたのは、そこに思いがけない人がいたせいでもある。
「ほ、北条くん!?」
今日は新刊本がたくさん発売される日だ。きっと彼のお目当てのマンガも今日が発売日だったんだろう。
“北条くん、どんなの読んでるんだろ……?”
そう思いながら彼が手にしているマンガを見てみる。
“『檸檬白書(れもんはくしょ)』か……北条くんは、あーいうのが好きなんだ……”