セックスフレンド
「残業…」

「各ラインのリーダーだけで、月1で会議があるんだ。それが長引いたんだよ」

「ごめんなさい」

「何が?」

「忙しいのに、家まで寄ってもらって」

「いいんだよ。そんなことより、食欲はある?」

「…あるようなないような」

「家上がってもいいか?」

「えっ?」

「おかゆ買ってきたから」

そう言って。
貴広は袋を見せた。

よく行くスーパーの袋だった。

わざわざ、寄って買ってきてくれたんだ。

「ついでに、オレの夜ご飯も買ってきた」

「でも、風邪うつしちゃうかもしれないし…」

「大丈夫だから、な?」
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