セックスフレンド
「何?」
視線に気づいた、貴広があたしの方を見た。
「何でもない」
「電話の相手が誰か聞いて欲しいとか? 瑞希くんだろ?」
「聞いてたの?」
「聞こえたんだよ」
「……」
まぁ。
こんな狭い部屋じゃ筒抜けか。
「さすがに明日は会えないな」
「お…お休みなさい!」
あたしは、これ以上突っ込まれるのが嫌で布団にもぐり込んだ。
「マナ」
すぐに名前を呼ばれた。
瑞希くんのこと、何か言うつもりだろうか?
そう思いながら。
布団から顔を出した。
「アイスノンは持ってないのか?」