セックスフレンド


「何?」

視線に気づいた、貴広があたしの方を見た。

「何でもない」

「電話の相手が誰か聞いて欲しいとか? 瑞希くんだろ?」

「聞いてたの?」

「聞こえたんだよ」

「……」

まぁ。
こんな狭い部屋じゃ筒抜けか。

「さすがに明日は会えないな」

「お…お休みなさい!」

あたしは、これ以上突っ込まれるのが嫌で布団にもぐり込んだ。

「マナ」

すぐに名前を呼ばれた。
瑞希くんのこと、何か言うつもりだろうか?

そう思いながら。
布団から顔を出した。

「アイスノンは持ってないのか?」
< 128 / 343 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop