セックスフレンド
シーンとした、静かな空間。

このまま、あたしも眠りにつくハズだったのに──

「ゴホゴホ…ゴホゴホ……っ」

またしても咳が出始めて、止まらない。

「大丈夫か?」

貴広が起き上がった。

「ごめん。咳うるさくて寝れないよね? ゴホゴホ…」

「気にするな」

「寒気がする」

「熱も上がってかもな。急患で行くか」

貴広が額に手を当てて言った。

試しに熱を計ってみると、39度まで上がっている。


そして、貴広が病院に電話してくれて、急患で行くことになった。



病院は夜だというのに混んでいた。
あたしみたいに、風邪をひいた患者さんがほとんどだと思う。

みんなマスクをはめて咳込んでいる。






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