セックスフレンド


家に帰っても、何もする気にならない。
食欲もなくて水分しか取っていない。

瑞希くん……

もうあたしのことなんて、忘れた?
もう二度と会えないなんて、辛いよ。

もし─
自分の気持ちをもっと早く自覚していれば。

貴広とはデートしなかった。
想いを告げられても、好きな人がいると断った。
家に上げることもしなかった。

そんなの、後の祭り。

会いたいけど。
もう会えない。

瑞希くんにその気がないのだから──…

苦しくて、
ただ胸が苦しいよ。

「瑞希くん…っ」

涙が溢れてくる。
あたしは、瑞希くんの事があってから、どれくらいの涙を流したんだろう?
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