セックスフレンド
10 【サヨナラ】
「大野さん、今、ちょっといいですか?」
翌朝、会社に着くと、貴広に声をかけた。
「いいけど。何?」
既に作業台の上で仕事していた、貴広の手が止まる。
「あの…昨日は迷惑かけてすみませんでた。今日はラインに入れて下さい」
あたしは、頭を下げた。
「心入れ替えて来たか?」
「はい。気合い十分です。もうラインを乱す事はしません」
「そうか。分かった。頑張れよ」
「はい!」
「声デカいし」
貴広が笑う。
「やる気の表れです」
「まっ。いいことだな」
「忙しいところ、すみませんでした」