セックスフレンド
〈今はありさを一番に想っている。もう二度とオレの前に現れないで〉
「……っ」
涙がこぼれ落ちてくる。
人通りの少ない道を歩いていたから、泣くのを我慢せずたくさん泣いた。
二度と現れないで――
それは、あたしの顔を見たくないということなんだよね?
こんなメールを送られてきたら、フラれたも同然じゃない。
ありささんという好きな人に出会った瑞希くん。
セフレなんて必要ない。
「忘れなきゃ…」
言い聞かせるようにつぶやいた。
〈サヨナラ〉
これが、最後に送った瑞希くんへのメール。