セックスフレンド
もし、これが瑞希くんだったら……

無理にでも、ジェットコースターに乗せてそうだよね。

そして、怖がるあたしを見てクスクス笑ってるの。

なんだか想像ついてしまった。

「マナ?」

貴広があたしの前で手を振った。

ハッとなってしまう。

「何?」

「観覧車乗るんだろ? 並ぶぞ」

「うん」

イケない。
あたし貴広といるのに、瑞希くんのこと考えてたよ。

貴広に失礼だね。



観覧車は並んで少しして、順番が回ってきた。

あたしと貴広は向かい合って座る。

あたしは乗ってから、ここは密室なんだと気付いた。

車でも2人きりにはなるけど、全く空間が違う。

何だか、突然ドキドキしてきた。
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